HoudiniでVATを作成し、それをUnreal Engine 5(UE5)で動かすまでの流れをわかりやすく解説しています。
VATというのは「メッシュの動きをテクスチャに焼き込んで再生する仕組み」のことで、
ボーンを仕込む必要がなく、軽量かつ自由度の高いアニメーション表現ができるのが特徴です。
例えば破壊シミュレーションや布の揺れ、流体っぽい動きなど、通常のスケルタルメッシュでは扱いにくい表現にとても便利なんです。
この記事(動画)では、
- HoudiniでVATをエクスポートする手順
- UE5に持っていって再生する方法
- 実装の際に気をつけるポイント
といった一連の流れを紹介しています。
「Houdiniは使ってるけどUEでどう再生すればいいかわからない…」とか
「VATって名前は聞いたことあるけど実際どうやるの?」という方にピッタリな内容です。
管理人がYouTubeで解説!
Vertex Animation Texture (VAT) とは?
Vertex Animation Texture (VAT) は、
オブジェクトのアニメーションを「テクスチャ」に焼き込み、それをシェーダーで再生する仕組みです。
通常はボーンやスケルトンを使って動きを制御しますが、
VATでは 各頂点の位置や回転・スケール情報をフレームごとに格納したテクスチャ を利用します。
これにより、頂点の動きを GPU 上で効率的に再現できます。
技術的なメリット
1. 軽量で高速
- スケルタルメッシュ不要
頂点アニメーションを直接再生するため、ボーンやウェイト計算が不要。 - GPUベースの処理
CPU負荷を大幅に減らし、多数のオブジェクトを同時に描画可能。
2. 複雑なアニメーションに対応
- 破壊シミュレーション、流体、布、煙 など、ボーンで再現が難しい動きをそのまま再生できる。
- HoudiniなどDCCツールでシミュレーションした結果を「そのままゲームエンジンに持ち込める」。
3. 再現性が高い
- アニメーションはテクスチャに完全に焼き込まれているため、DCCツールで作成した動きを忠実に再現可能。
- シミュレーションベースのアニメーションでも見たままをゲームに反映できる。
4. メモリ効率
- アニメーションはテクスチャとして保存されるため、FBXやスケルタルアセットのように大量のデータを持たなくてもよい。
- インスタンシングと組み合わせれば、大量のオブジェクトを一つのマテリアルで動かせる。
5. ゲームエンジンとの相性
- Unreal Engine(特にUE5)やUnityでも実装例が多く、SideFX Labs からエクスポート用のツールも提供されている。
- マテリアルの組み込みも比較的シンプルで、シェーダーベースの制御が可能。
まとめ
VATは「頂点アニメーションをテクスチャ化」することで、
- 高速で軽量
- ボーン不要
- 複雑なシミュレーションの再現が可能
というメリットを持つ技術です。
特に 破壊・流体・群衆アニメーション など、従来のスケルタル手法では重い・難しいケースで真価を発揮します。
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